本膳料理

一般庶民には、あまり馴染みがない和食のスタイルなのですが会席料理の源流となった歴史あるお料理です。
イメージしやすいのは、時代劇や映画で見る殿様のお料理です。いくつもの赤いお膳が並べられて、小皿に盛られたお料理が何品も乗っている感じです。
この本膳料理は、器の並べ方や、食べる順序、服装など全てにおいて細かな作法や順序が決められています。

食べ方の決まりとしては、吸い物と肴がお酒と一緒に出されるので、これを食べます。その後、本膳、二の膳、三の膳と提供されます。
本膳からは、ごはんと料理を一口づつ交互に食べていきます。本膳に乗っている香の物(おつけもの)ですが、ごはんの最後か、お茶のときまで食べないようにしましょう。
格式のある本膳料理ですが、日本人の食卓の配膳の基本「ごはん茶わんが左、汁物が右、おかずは奥」はこの本膳料理から受け継がれていることなのですよ。

懐石料理

日本料理店の懐石料理や、会席料理とは、全く性質が異なるものですので、一緒にしないように。懐石料理とは、茶の席の質素な料理です。かの有名な千利休によって形式が整えられました。
質素を第一とし、もともと禅宗の僧が抹茶と一緒にとったことが始まりとされています。

懐石料理は、1品づつ出されるのが特徴です。コース料理のようなイメージなのですが、料理と料理の「間」の取り方が、とても重要視されます。
料理は人数分が大皿に盛られているので、順番に自分の分を取り分けていただきます。
懐石料理の「懐石」は、朝と夜との質素な2度の食事を摂っていた禅宗の僧が、夜になると温めた石を布にくるんで、寒さや空腹をしのいだようすに由来します。
この懐の石のように「お腹をあたためる軽い料理」こんな意味を表しているのです。

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